プラスチックで構造体を設計するときのワンポイント
プラスチック素材を用いて構造体を作る場合の方法として
(1)接着加工で形を作る
(2)溶接加工で形を作る
(3)ねじ止めで形を作る
の3つが挙げられます。
(1)(2)の接着や溶接加工は出来るプラスチック素材が限られます。
エンプラ以上のグレードでは出来ないとされることが多く、また出来る業者が限られる結果、高価な加工となり、現実的ではなくなることが多いと考えられます。
また、弊社は接着や溶接技術においては業界でも高い評価を頂いてはおりますが、接着や溶接することで、反りや変形が多く起こることも認識しております。
用途、使用環境、大きさや形状から板厚を選定し加工法を選定するのは難しい作業です。
条件によっては(3)のねじ止めで作る選択することも良い方法だと思われます。
ねじ止めで作る場合の注意点
ねじ止めで作る場合の注意点として、プラスチックは金属に比べると破断トルクの数字が低いと言うことです。
限界を超えて締めすぎてしまうと、メネジのネジ山が破壊されてしまうことです。
特にメネジ、オネジ共にプラスチックを選定する場合には特に注意が必要です。
ネジを締める時には注記にも有りますが、トルクドライバやトルクレンチを用いて締め過ぎないようにしてください。
必ずネジメーカ様の注意事項をご確認ください。
※ねじり破断トルク(N・m)
※表中の数値は参考値であり保証値ではありません
※推奨締付けトルクは使用状態においての破断トルク値の50%です
※締付けにはトルクドライバ及びトルクレンチをご使用ください
半導体や液晶分野、電子部品での洗浄分野ではPTFE,PFAのフッ素系樹脂や、スーパーエンプラのグレードでは、先にお話した溶接や接着加工での組み込みは難度が高く成り、また高価な加工となりますので、結果、ネジやピンの打ち込みなどで構造体を作ることが多くなります。
弊社での製造例を以下に載せておきますので、ご参考ください。
弊社では、プラスチック素材を用いた構造体の製作において、素材選定や設計の段階からお手伝いすることが可能です。まずはお気軽にお問い合わせください。